いきなり電撃リポート!
?響嬢のあだ名の付け方を探れ!!?
「響、どうかしたか??」
「いえ、朝から誰かに尾行されていて今も視線を感じるだけの事ですわv」
なんでもない事のように悟空に対して笑顔を見せる響嬢。
一応、私今回は透明人間のはずなんですが……。何で分かったんでしょう??
此処は最遊学園の中で最も流れ弾に当るスポット――生徒会室です。
そして、お馴染みのメンバーが彼女のお言葉にさり気なく反応を返しました。
「あー、よく調査書とかの端っこに書いてある……」
「ソレは備考ですわ。河童」
「微かな香りの事ですね」
「黒、生真面目なボケはしないで下さいます?ソレは微香ですわよ」
「分かった!鼻の穴!!」
「まァ!ワンコにしては難しい単語をご存知ですのねvでも違いますわ」
「へへへっ」
「誉められてねェゾ、猿」
「ウチの学校とは正反対の場所だろ……」
「ああ、美校ですね。マイナーな言葉ですけど」
尾行なんて現実的でないモノ、しかも響嬢に対するモノですから、皆さん真面目に話し合ってません。
約一名は本気で言ってるのかもしれませんが、生徒会の男子メンバーは響嬢に日頃の恨み感謝をぶつけようとしている模様。
まァ、いつもは揶揄うなんてできませんからね。
でも、そんな事をして良い相手とそうじゃない相手がいるのをお忘れのようです。ご愁傷様。
響嬢はしばしの沈黙を破って極上の笑みを浮かべ、その可愛らしい口を開きました。
いい加減にして下さいませんこと?
ワタクシ、貴方がたの面白くも何ともないボケにお付き合いする程暇を持て余しているワケではございませんの。
それとも御自分達は面白いとでも思っていらしたのかしら?ごめんなさいね、真実を教えてしまってv
どうかお気になさらずに今まで通りボケ倒して、衆目に晒してきて下さいませv
ボキャブラリーの多さに奇特な方が賞賛を与えて下さるかもしれませんわ。どうぞ逝ってらっしゃいませv
突如始まったマシンガントークに、約5割の人々が凍り付いてしまいました。
あれ?おかしいな。今って夏じゃありませんでしたっけ??温度計最低を指した後壊れましたよ?
ってゆーか、待って待って。ひょっとして私忘れられてるとかそんなオチなんですか??
それは困ります。どうやってあだ名のつけ方を調査しましょう?
「まったく……」
響嬢は呆れたような表情を浮かべた後、またあの見事な笑顔をこちらに向けました。
「さァ、そちらにコソコソと隠れている脇役Aさん?さっさと出てきやがりませv」
……ワタクシの事でございますでしょうか。
嫌だ!氷付けの彫刻になるのは嫌だ!!
「まァ。このワタクシを無視するおつもりですのね?」
ハッ!しまった!!下手な小細工しないで最初から普通にインタビューすれば良かったんじゃっ!?
どどど、どうしよう!響嬢の素敵(極悪)オーラが近づいてくるっ!?
がしかし、慌てる私を他所に響嬢はすぐ後ろで凍っていた人物に声を掛けた。
「河童、ちょっと様子を見てきて下さらない?」
「いや、オレはパスしたぃ……」
「見てきて下さるんですのねv流石さすらいのフェミニストさんですわw」
「ハイ……」
あ、良かったー。悟浄さんじゃないですか。
誰にも見えないはずですけど、響嬢には見つかるような気がして恐かったんですよー。
それにしても立場が弱い人ですねー。触覚が萎れてますよ。
「響、別に誰もいねェんだけど」
「ちゃんと眼がついてますの?」
「つ、ついてます」
やれやれと溜め息を吐く響嬢。
くるりと身を翻すと、三蔵様の肩を掴みました。
「組長は確か霊感という胡散臭いモノをお持ちでしたわよねv」
「オレは今からババァに書類を届け……」
「良いからさっさと逝けですわv」
字が違いませんでしたか、今。
しぶしぶといった様子で三蔵様はこっちにやってきました。もちろん愛銃装備です。
がしかし、私の姿が見えるはずもなく、三蔵様は困っています。
いないと言って戻る→マシンガンの餌食
いると言って戻る→嘘吐きと罵られる
逃げる戻らない→殺られる
私ならどの選択肢も選びたくないですから。マジで。
そして、少し考えたあげく彼はその場で愛銃を乱射しました。
ガゥンガゥンガゥンッ!
「退治は終わりまして?」
「いや、逃げやがった……」
いや、ちっとも当ってませんけどね?私に。
どうやら三蔵様は誤魔化すコトにしたようです。演技までして。
すると、そんな様子を見ていた響様は生徒会の出入り口に向かいつつ、にっこりと笑みと共に一言。
「どいつもこいつも役立たずですわねv」
キィ……パタン。
その後も追跡したのですが、響嬢のあだ名付けの方法は分からずじまいでした。
仕方がないので、過去のVTR(江流.ver)から皆さん、ご推察下さい。
+ + +
「貴方のあだ名はサリーで決定ですわ!」
「誰だ、手前ェ」
「同じクラスにして生徒会長であるワタクシを知らないなんて無知ですわね」
「知るか。それより何だ、その『サリー』ってのは!?」
「この箒姿、サリーちゃん以外の何者でもありませんでしょう?」
「ふざけんなっ!」
「失礼な。ワタクシはいつでも大真面目ですわ!!」
「尚更悪い!!」
「はぁ……。サリーの何が不満ですのよ?」
「……(有り過ぎて挙げられねェよ)」
「女の子が嫌ですの?」
「まァ……(それで良いか)」
「じゃあ、レレレのおじさんで!略してレレおじにしましょw」
「止めろー!!」
「じゃあ、レレ王子は如何?」
「何処の国の王子だよ!?」
「全く、不満だらけじゃありませんの。そんなんじゃ素敵なレレレのおじさんにはなれませんわよ☆」
「なりたくもねェよっ!」
「おじさんが嫌ならレレおばにします?よくお似合いですわよv」
「冗談じゃねェ!あだ名から離れろ!!しかもまた、性別女になってるじゃねぇか、それ!」
「嫌ですわ。組長も河童も黒もワンコも皆決めましたもの。仲間外れなんて駄目駄目v」
「こっちだって嫌に決まってんだろ!?何だ、その組長とか!」
「…………」
「……オイ?」
「ワタクシのネーミングセンスにケチをつけますの……?」
「サリーでお願いします」
―――作者のざれごと―――
なんかやたらと長くなりました。その上核心に全然触れてないしね☆
響様のつけるあだ名はインスピレーションの賜物だと認識して下さい。
そして、なんかもう、ごめんなさい……。
なお、今後もキャラに対する疑問・要望は無期限で募集していますので、皆さんどしどしご応募下さい。
拍手ありがとうございました!