負け犬の遠吠え?なんとでも言ったらいいさ。 Phantom Magician、87 「……ふあ〜ぁ」 「眠そうね、。昨日は遅かったの?」 目の前のマッシュポテトに集中していた僕の耳が愛しのリリーの声を拾い上げた瞬間、 僕はぱっと大広間の入り口を凝視していた。 それに気付いたのだろう、一拍遅れてシリウスとリーマス、ピーターも僕と同じ方へ視線を向ける。 「んー、なりきりチャットが楽しくてつい連日夜更かしを……」 「?ホグワーツでパソコン、使えたかしら??」 「あ、いや、今のは比喩っていうかなんていうか……えっと、その、ぶ、文通?」 「??」 嗚呼、今日も僕のリリーは可愛いなぁーと表情を綻ばせた僕と違い、 友人たちの表情はかなり硬い。 特に、僕の真正面でフォークをへし折らんばかりに握り締めているイケメンとか。 「……シリウス、表情ヤバイよ?」 「…………」 いや、僕だって、ちょっと離れたところに並んで座って、 「なに食べたい?取ってあげるわ」なんて会話をしている彼らを見ていると、必要以上に力入っちゃうんだけど。 (本当に、なんだってあの二人はあんなに仲睦まじいんだろう!代わってくれ!) でも、そんな地獄の番犬が裸足で逃げ出しそうな凶悪な表情しなくてもと思う。 せっかく君、家柄の良さ丸出しの整った顔立ちしてるんだからさぁ。ねぇ? 「シリウス」 「〜〜〜〜〜〜〜ちっ」 これ以上見ていると更に機嫌が下降することを察したのだろう、 シリウスは鋭い舌打ちを一つした後、目の前のフランスパンに勢いよく齧り付いて視線を外した。 先日の箒勝負で、僕とは熱い友情が芽生えた!と、必要以上に力強く主張して、 手出ししないで欲しい旨は伝えておいたので、一応、シリウスも苛々を我慢しようとしてはくれているらしい。 とりあえず歯ぎしりする程度で杖を取り出していないので、授業中の一件を考えれば凄まじい譲歩だ。 (というか、あれは完全にシリウスがやった不名誉な噂大作戦が穴だらけだったと思う、の指摘はもっともだ) 「はぁ」 本当に、なんで君がリーマス以上に彼を毛嫌いしてるのさ……。 と、そこで僕は隣でを凝視している件のリーマスへ視線を向ける。 最初の頃こそ、気持ち悪そうにを見ていた彼だが、最近、その視線にはもっと別の感情が滲んでいる。 今も、鳶色の瞳に浮かんでいたのは困惑と……恐怖。 得体の知れないものを見る時、きっと自分もこんな瞳をするのだろう。 でも、どうしてだろう。 怖いのなら、見なければ良いのに。 嫌ならば、姿を追わなければ良いのに。 リーマスは気付けば少なくない時間、を見つめている。 おそらくは無意識に。 おそらくは無自覚に。 がしかし、その視線は、がこちらを見ようとした瞬間、さっと逸らされた。 彼らの視線が交わることは、ない。 そのことに、は気付いているのかいないのか、 まったく自分を見ようとしないリーマスを見て、笑った。 「あ」 それは、自嘲するような、切ない微笑み。 リーマス以外に決して向けられることのない、唯一の表情。 それでいて、リーマスが決して見ることのない、無二の表情。 がしかし、ほろ苦いそれは、瞬きの間に姿を消し、気付けば彼はリリーと他愛ない話に華を咲かせていた。 それに、ぎりりと奥歯をかみ締めるシリウスやおどおどと彼の顔色を伺っているピーターは気付いている様子がない。 「…………」 勿体無いなぁ、と思う。 あの表情を見れば、すぐに彼が本気でリーマスが好きなのだと分かるのに。 彼は、リーマスにそういった表情を向けこそすれ、向き合うことはないのだ。 リーマスと、同じように。 彼のあの表情は、見た人間の心を鷲づかみにする類のそれだった。 彼がそんな風に笑うのを見たのは、何度目だろう。 それほど多くはない。 けれど、決して少なくもない。 多分、誰よりも彼を観察することの多い自分だからこそだとは思うが、 不敵な笑みやら愉快そうな表情の陰で、あんな笑い方をするのを目にするのだ。 そして、見てしまったから。 僕はもう、それを見なかった頃の自分には戻れない。 「はぁ……」 別に、リーマスに同性愛に目覚めてくれ、と思っている訳じゃない。 ただ、向き合えば良いのにと思うだけだ。 リーマスも、断るならもっとはっきりと、何度でも断れば良い。 彼が諦めるまで、何度も。 不機嫌だったのも、困惑したのも分かるが、リーマスはまだ、きちんとに返事をしていない。 それは流石に僕も不誠実だと思う。 は、多分、リーマスが狼人間だと知った上で、それでもああして好意を見せているのに。 ……この間の、リーマスのせいでケガをしても誰にも言わず、 それをひた隠しにしようとしたに、僕も心を決めたのだ。 「困ったなぁ」 シリウスやピーターにはこの様子だと、なにか期待するだけ無駄。 そうなると、事態を動かすには僕が積極的に動くしかなくなる訳だが。 と、に視線を移すと、僕が自分たちを見ていることに気付いたリリーが、 あからさまに表情を歪めて舌打ちをした(酷いや、リリー!) そして、が僕に気付かないように、殊更大きな声でワッフルを勧めだす。 ……これだ。 先日、リリーに彼らの関係修復の協力を持ちかけて以来、 彼女は今まで以上に冷たい視線を寄越すようになっていた。 しかも、それだけでなく、僕がに話しかけようとする度に、わざわざ邪魔をしにくる。 彼女がいない隙を見計らったはずなのに、だ。 時には、その邪魔者がスニベリーだったりすることもあり、 これは、完全にリリーは僕との接触を拒んでいると見て良いだろう。 (幼馴染だかなんだか知らないが、スニベリーの分際でリリーと結託するなんていい度胸だ) 「そんな変なこと言った覚え、ないんだけどなぁ」 「……な、なに?どうしたの?」 特大の溜息を吐いた瞬間、怯えたような声がかかる。 もちろん、この場でそんな声を上げる人物は一人しかいないので、 僕は取り繕うように苦笑しながら、「ピーターに言った訳じゃないよ」と応えた。 もそもそと目の前のオートミールを食べながら、未練がましく何度もたちの席を見つめる。 大体、もだ。 あれだけ僕がなんでも協力すると破格の申し出をしているというのに、何も言ってこないなんてどういうつもりだろう。 あれだけ熱烈なラブコールをリーマスにするくらいだから、すぐ来ると思ってたのに。 僕だったら、リリーとの仲を協力してくれるっていうなら、大体の人間に飛びつくよ? まぁ、スニベリーみたいな最低な奴は願い下げだけどさ。 の態度からいって、僕、そこまで嫌われてないと思うんだけどなぁ。 うーん、今日はどうやってに話しかけようかとアプローチ方法に思考を移したその時、 ばさばさっと特徴的な羽音がその思考を遮った。 まだふくろうが来るには早い時間、一体誰に何が届いたのだろう、と首を巡らせると、 「ん?」 そこで、自分のよく見慣れた茶色いシルエットがこちらに近づいてくることを知った。 周囲の生徒もなんだろう?と上を見上げる中、やがて、その影――クロースは優雅に僕の元へと降り立った。 「どうしたんだい、クロース?こんな時間に珍しいね」 「ホゥ」 「…………っ!」 彼の足には、縦横50cm程度の箱と、簡単なカード。 とりあえず、労う意味も込めて、僕は丁寧に荷物を外してやった。 (無事荷物を届けた満足感からか、それとも今あげたベーコンがおいしかったのか、彼はご満悦である) どうやら、実家から届いたらしい。 箱の感じからすると……生菓子か? 「ジェームズ、何処からだ?」 と、流石にから気が逸れたのか、シリウスが不思議そうに話しかけてきた。 そこに眉間の皺はなく、このままさっさと彼の興味をこちらに移した方が、 周囲の精神的ダメージは少なくすみそうである。 リーマスもそう判断したのか、「実家からかい?」と朗らかに問う。 (若干以上、その瞳が獲物を見つけたようにぎらぎらしているような気がするのは、気のせいだ) 「ああ、どうもそうみたいだ。 昨日タルトを作りすぎちゃったらしくて、悪くならない内に食べろってさ」 「へぇ、おばさん料理上手だしな」 「うわぁ!お、おいしそうっ!」 いつの間にやら身を乗り出して箱の中身を見ていたピーターが、歓声を上げる。 なるほど、ぶどうを敷き詰めたそれはゼリーできらめき、宝石のような輝きを放っている。 カロリーに飢えている年代なので、この手の予期せぬお菓子来訪は嬉しい限りだ。 がしかし。 「本当だ、おいしそうだね、ジェームズ」 「や、心配しなくてもあげるよ、リーマス!」 喜びを感じる前に、妙な寒気を感じた僕は、 反射的というにも機敏すぎる動作で、捧げ持つようにリーマスの前にタルトを突き出していた。 チョコレートではない。 チョコレートではないが、しかし、初見のお菓子はまずリーマスへ! これが悪戯仕掛け人の合言葉である。 「え、良いのかい?」 「うんうん!母さんも皆で食べろって言ってるしね!遠慮せずどうぞ!!」 「うわぁ、嬉しいな。あ、じゃあ、シリウスも……」 「俺、甘いの苦手だから、俺の分もやるわ」 「そう?じゃあ、遠慮なく。ピーターは…」 「いいいいいや!ぼく、ぼく、もうお腹一杯だから、二人で食べてよ!」 おそらくはピーターも食べたいのだろうが、シリウスが遠慮したのを見て、 彼も慌てて差し出された箱を押し返す。 っていうか、一応は僕に来たはずのお菓子なのに、何故リーマスのものみたいな空気になっているんだい? まぁ、良いけど。と思いつつ、そこで、僕は自分たちに視線が突き刺さっていることに気付いた。 もちろん、タルト欲しさに嫉妬の眼差しを向ける腹ペコ君……ではなく。 その視線の主は、誰あろう=、その人だった。 リリーも、彼がこちらを見たままピクリとも動かないので、焦ったように肩を揺すっている。 「?どうしたの?」 「え、あー、その、なんでもないよ?うん」 「どこがなんでもないの……リーマスたちがどうかした?」 「え、や、リーマスじゃないんだけど……」 じっと、彼は視線をこちらから外さない。 甘いものに顔を綻ばせるリーマスがそんなに見たいのだろうか、と僕も思ったが、 よくよく見てみれば、が見ているのはリーマスではなかった。 確かに視線はこっちだが……彼が見ているのは。 「クロース?」 「ホウ?」 「ああ、ごめん。呼んだ訳じゃないんだけど」 そう、彼が一瞬たりとも目を話すまいとしているのは、僕のふくろうだった。 まるで初めてふくろうを見たかのような、奇妙な反応である。 ?……好きなのかな?? と、そこで僕はそういえば、彼がふくろう郵便の時間に大広間にいる姿を見たことがないことに気付く。 別にその時間にいないこと自体は珍しいことではないのだが、毎度となると故意にしか思えない。 朝食にふくろうの羽などが入るのを嫌って、食事時間をずらす生徒はいる。 彼もその類で、だから、ふくろうが珍しいのだろうか。 (余談だが、日本の魔法使いはふくろうよりも鴉の方が使い魔として一般的らしい) 「あ……」 と、良い考えが閃いた。 が丁度クロースに興味があるのなら、これを機会に話しかければ良いのである。 シリウスやリリーは良い表情をしないだろうが、それはそれ。 悪いことをする訳でもないのだから、幾らでも後で取り繕えるだろう。 まだ食事も終わっていないみたいだから、席も立たないだろうし。うん、良いかも! そうと決めたら善は急げ! 僕は、従順に僕を見上げる年若いふくろうを肩に乗せ、大股にの方へと足を進めた。 がしかし。 ガタガタッ! 「…………」 「…………」 あれ、なんか予想してた反応と違う。 興味の対象が近寄ってくれば嬉々とした表情になっても良いものを、 は寧ろ、怯えるかのように後ずさりし、自分が座っていた椅子を床に転がせていた。 「「?」」 「〜〜〜〜〜っ!」 なんだろう、と僕が肩を竦めた拍子に、ばさばさと飛び上がるクロース……と。 一気に悪くなった顔色から、自分はチョイスを間違ったらしいことに気付く。 これは、興味があるとかじゃなくて。 ……寧ろ目を離すこともできないほど苦手、といった奴だろうか。 「あー……えーと……ごめ「なんだ、お前ふくろうが苦手なのか!?」 脅すつもりなど毛頭なかったので、とりあえず謝ろうとした僕だったが、 嗜虐的な笑みを浮かべたシリウスの声に、謝罪の言葉は掻き消された。 ……これはマズイ。 頭の中で警報が鳴り響いているのを感じながら、いつの間にやらこっちに来ていたシリウスの腕を取る。 「えっと、シリウス?席にもど……「そうと分かれば、行け!クロース!!」 「ホウ!」 「え、ちょ、駄目だクロース!」 がしかし、彼らを引き離すことが先決だという僕の判断は正しくなく。 シリウスは嬉々として、僕のクロースをに向かってけしかけていた。 慌てて止めようとするも、そこは僕のペット。 電光石火とも言える速さで、人様をおちょくるべく突進していく。 (後で、「日頃の躾のせいだね」とリーマスに言われた。ちょっと落ち込んだ) そして、 そして、恐怖に顔を強張らせたは。 「〜〜〜麻痺せよ!」 「ギャッ!」 「ああ、クロース!」 情け容赦なく、失神呪文でクロースを撃ち落としていた。 慌てて駆け寄り、彼が床に叩きつけられる前にスライディングでキャッチをする。 気分はクィディッチの試合中である。 どうにか、ぐったりしているクロースを無事キャッチできて、ほっと安堵の息を吐いたのも束の間、 僕の頭上では、呪文をきっかけに怒号が飛び交っていた。 「手前ぇっ!いたいけなふくろうに大の大人が失神する呪いかけてんじゃねぇよ!殺す気か!」 「そっちこそ、そのいたいけなふくろうに命じて人を襲わせてんじゃねぇぇええぇー!! イケメンだからってなんでも許されると思ったら大間違いだぞボケェ!」 「俺は『行け』っつっただけだろうが!ハッ!被害妄想も甚だしいな!!」 「明らかに敵意持ってけしかけてただろうが!そっちこそ加害者意識持てやっ! 毎度毎度、僕の顔見る度に呪い仕掛けてきやがって!呪い名かコラ! いい加減、僕には通じないって学べっつーの!」 「はぁ!?加害者は寧ろそっちだろうが! ピーターなんてお前のせいで何回糞まみれになったと思ってんだ、あぁ!?」 「だから、お前が仕掛けてこなきゃ、そんなんならねぇってんだよ!」 ぶっちゃけ、今の言葉は全面的にが正しい。 基本的にから僕たちになにかを仕掛けてくることはないのだ。 よって、必然的に周囲の被害は僕たちが悪戯を仕掛けるせい、ということになる。 まぁ、が周囲の被害を抑えようとしている様子もないのだが。 そう、正しいのだ。 ……正しいのだが、しかし。 僕は、クロースを蘇生させた後、彼に離れているよう告げ、杖を構えた。 「縛れ!」 「どわっ!」「手前ぇ、ジェームズ!?」 僕の杖から飛び出した縄が、とシリウス、二人を襲う。 がしかし、間一髪それから逃れたは、地面に転がったシリウスには目もくれず僕を睨み付けた。 「なんのつもりだ……?」 「なんのつもり? 君たちは、可愛いペットを失神させられて、黙っているほど僕が温厚だとでも思ってたのかい?」 「僕は被害者だ!」 「ほどけ、ジェームズ!!」 吼えるように叫ぶ、案外似た者同士な二人。 いや、もうなんていうか…… 「連帯責任って奴?ってことで、武器よ去れ!」 「「ふざけんなぁぁあぁあぁぁぁー!」」 こうして、第一回、大広間での三つ巴決闘は幕を挙げた。 ちなみに、勝者は、神のみぞ知る? 「よく避けたね、!」 「ざけんなよ、鹿男あおによしが!黙れ!」 「おっと、そうはいかない!護れ!!」 「手前ぇら、俺の上で呪いの応酬してんじゃねぇ!ペトリフィカス……」 「ぎゃああ!いつの間に抜け出してんだ!?来い。シリウスの靴!」 「ぎゃっ!手前ぇ、何しやがるっ!?」 「あははは!ホグワーツ一のモテ男が尻餅って!あっはははは!」 「〜〜〜〜ジェームズっ!」 「あはは、ベルトじゃなかっただけ良かったじゃないか!」 「ふざけるな!元はと言えば、お前が……っ」 「はいはい……「妨害せよ!」っと、人が話してる時に攻撃はないんじゃないかなっと!」 「煩い、こっちはさっさと終わらせてご飯食べたいんだよ! 如何にそれがこってりで胃に悪くてもな!」 「なら、俺はそれを邪魔することに命を懸けてやるよ!鳥よ襲え!」 「ぎゃああぁぁ!阿呆丸出しの残念すぎる決意固めてんじゃねぇよっ! 動くな!動くな!動くなゥウゥー!!」 「へぇ、ってふくろうだけじゃなくて鳥全般苦手なんだね」 「全ての元凶はお前のふくろうじゃねぇか!笑い続けよ! なにがクロースだ!夢をいっぱい運んでくるサンタを見習え!」 「は?クロースは普段陽気な奴だぜ?お前なにしでかしたんだよっ鼻呪い!」 「護れ!初対面で襲われたわっ!!」 「ちっ、ちょこまか逃げやがってこのイエローモンキーが!!」 「だから、その差別発言がむかつくっつってんだろっ歯呪い! その無意識に持ってる優越感とっとと叩き売ってこい!!」 「お前っ!俺を出っ歯にしようってか!?絶対ぇ殺す!」 「先に人の鼻に吹き出物作ろうとした最低男はどっち……!?!?」 「あはは、踊れー」 「ナイスだ、ジェームズ!」 「こんの、卑怯者がっ!でぇい、目隠し!」 「うわ!?ちょっ、見えない!」 「か〜ら〜の〜足縛りの呪い!!」 「っ!」 「ジェームズっ!〜〜〜お前、踊りながら攻撃してくるとか人をおちょくってんのか!」 「好きでタップ踏むか!そこの眼鏡に言え眼鏡にっ全身金縛り術」 「ぐあっ!!」 無様に倒れた僕の頭の先で、がガッツポーズをしているのがぼんやり見えた。 「ふっ。正義は勝つ……!」 「…………」 だがしかし、その背後に見えた人影に、僕はふっと目をつぶってたぬき寝入りを開始する。 たくさん魔法を放って疲れたし。うん。僕は衝撃で気絶したってことでひとつ宜しく。 「……ふむ、なかなか派手にやったのう。 さて、では。校長室に参ろうかの?」 「……マジすか、先生!?」 勝負に負けて、人生で勝つって感じ? ......to be continued
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