噂の彼女。 出逢いはある日の笑顔でした。 Rumor Machine 「お、来たぜ。ミス フラット」 誰かの何気ないその一言に、俺の意識は教室の入り口を向いた。 そこには、『ミス フラット』なんつー、揶揄が多分に含まれた呼び方をされた女が、友人と挨拶を交わしていた。 っつー名前のそいつは、通称『ミス フラット』。 それは元来、表情がなく、また、どこから現れるか分からない事から名づけられた。 いや、最初にそう呼んだの俺だけど。 不意に思いついたその呼び名は、本人の預かり知らぬ所で浸透し、彼女を見ると思わず皆の口をついて出るようになった。 はっきり言って、地味な部類に入る彼女は、しかし大学内ではちょっとした有名人だ。 何しろ、学生であるにも関わらずすでに写真で金を稼いでいる。 もちろん、バイトとかじゃなく、れっきとした仕事としてだ。 ……まぁ、それを抜きにしたって、彼女の変人っぷりは有名になっていたに違いないものだが。 と、不意に彼女の視線が俺の方を向いた。 絡まる視線。 先に目を逸らすのは何だか悔しくて、見詰め合う事数秒。 しかし、彼女はそんなくだらないプライドを持ち合わせていないのか、あっさりと視線を友人に戻した。 「顔はそこそこなのにねぇ。もったいねーの」 彼女に対する印象は、その程度。 俺が通うのは芸術系の大学で、専攻は美術デザイン。 映像メディアのミス フラットとの接点は、精々一般教養か学部で必須の奴だけ。 けれど、同じ学部棟にいる訳だから、ちょこちょこと彼女の姿は見かけていた。 常に首から一眼レフのカメラを提げているその姿は、映像メディア専攻であったとしても目立つ。 普通、一般の大学生はそんなもん常にぶら提げてないっしょ。 だから、印象に残っていたのだろう。 話した事はただの一度もないが、そんな風に彼女は有名だった。 そして、今後も接点はないだろうと思っていた俺だったが。 テラスで次の授業までの時間を潰していたとき、不意にクラスの奴から彼女の話題が飛び出した。 「なぁ、知ってっか?ミス フラットがこの前孫の奴呼び出したの」 「んあ?マジで?」 孫っていうのは、まぁ、俺の二つ下のクソガキ。 近所の悪友(?)の三蔵の馬鹿の家に居候している、小猿チャンだ。 大喰らいで、頭悪くて、運動神経ばっかりが良い奴だが。 まぁ、お姉さま方のウケは良いらしく、ちょいちょい呼び出しを受けている事は知っていた。 が、その相手がまさかのミス フラット。 確かに、周りが興味津々になるのも分からないではなかった。 現に、俺だって「何だそりゃ」と詳しい事を聞く体勢に入っている。 「マジマジ。この前、南食堂でアイツが飯食ってるときにふらーっと来て呼び出したんだってよ」 「へぇー。ミス フラットって年下好きだったんかー。知らんかったなー」 「……っていうか、俺としてはミス フラットがそういう感情持ってたって方が驚きだワ」 「「言えてるー!!」」 ゲラゲラと男3人、馬鹿みたいに笑う。 いや、だってよ?あの、ミス フラットだゼ? 友だちと居たって全く表情が変わらず、何かプレゼント貰ったって淡々と「ありがとう」って言う女が。 頬染めて「私と付き合って下さい」? ありえなさ過ぎるっしょ! 何だそりゃ。新手の嫌がらせかぁ? だとしたら猿も気の毒に。 あんなんに目を付けられたなんて、流石の俺も同情を禁じえない。 よし。今度逢ったらからかってやろう。 そう、猿に対する嫌がらせを考えていた俺だったが、ふと顔を上げるとほんの少ししか離れていない席にマズイ姿を見つけてしまった。 「ミス フラットは面食い!マジありえねぇわー。どんな告白するんだろうな」 「……オイ」 「直球じゃね?あ、もしかしたら古風にラブレターとか!」 「オイっての」 「おー、それはありそう。ハートのシールで蓋してな!」 「そうそう!」 「オイ!」 「んだよ、悟浄」と話を遮られた為に不機嫌になっている奴等に、目線だけで自分の意図を伝える。 それを受けて後ろを振り返った奴らは、思わず「げ」と声を漏らしていた。 視線の先には、まさに話題の人物、ミス フラット。 「…………」 「……聞こえてたんかな」 「……どうだろー。でも反応はなさげだけど」 「……大丈夫だろ。ってか、ミス フラットって自分が呼ばれてる事知らないんじゃねぇの?」 「あ、それもそっか。本人に向かってわざわざ言わないだろうし」 「だろ?鈍そうだし、気付いてねぇべ」 勝手にそんな安請け合いをして、俺達はほっと安堵の息を吐いた。 別に俺らは彼女の事が嫌いでもなんでもない。 っていうか、嫌いになるほど接触ねぇし。 でも、他愛もない話ではあっても、本人の気分を害するような事を言っている自覚はある。 悪気はねぇのよ?いや、マジで。 でも、悪口とも言えないような、けれど決して褒められたものではない会話っていうのは楽しくて。 ノリで彼女の事を笑ってしまう。 誰でもやってる事だと無意識に言い聞かせ、俺らはまた馬鹿げた話に戻っていった。 そして、次の日。 珍しくもミス フラットを見かけずに、ぶらぶらと次の講義をやる教室へ向かっていると。 那托と一緒に中庭でダベっている悟空を見つけた。 いつもだったら素通りする所だったが、昨日の話を思い出し、すんでのところで思いとどまる。 「オーイ、悟空ー。ちょっと聞きてぇんだけどよー」 「あ?オッサンじゃん。めっずらしー」 「……ラップ、プッカ、カフカ、カップ、プードル、るー、るー、るー」 馬鹿猿はしりとりの真っ最中らしかった。 しかも、今まで言った奴を覚えるタイプの。 絶対勝てないのに、なんでやるのか理解に苦しむ。 「オッサン言うな。なに、お取り込み中なワケ?」 「まぁなー。でも、もういい加減終わるんじゃねぇ?ル攻めで大分参ってるみたいだし」 「……ちったぁ、手加減してやったらどうなのよ」 「馬っ鹿じゃねぇの?こういうのは真剣勝負だから面白いんだろうが」 「るーるーるー!」 お前はキタキツネでも呼び出したいのか、との突っ込みはとりあえずしないでおく。 そして、負けず嫌いのコイツが降参するのを待ってたら次の講義が始まると思い、俺は那托に疑問をぶつける事にした。 なにしろ、コイツら馬鹿みたいに仲が良いので、お互いの事は大体承知しているのだ。 「あー、んじゃあ、那托で良いワ。この前この馬鹿猿が告られたって聞いたんだけど、どうよ?」 「は?どうよって何がだよ」 「いや、その告った奴が俺の学年で有名人だからさ。話の種に」 「この前で、3年の奴……?あー、あれか。へぇ、あの人有名人なんだ」 「おうよ。んで、猿はなんて答えたワケ?」 「悟空の説明によると確か普通に断ったらしいけど」 まぁ、予想通りの話が聞けて、納得する。 が、これじゃあ、別に面白くもなんともない。 なので、更につっこんだ話を聞こうとすると、那托は表情を歪めて俺をねめつけた。 「……あのさ。幾らなんでもそれは相手に失礼だと思うんだけど」 「んだよ。良いじゃねぇか、そんくらい教えてくれたって」 「っていうかそもそも、何でそんなに知りたいんだよ。 あ、ひょっとしておっさんが惚れてる女だったり?」 「んなワケあるか。あんな女、こっちから願い下げだっつーの」 そう答えて、いよいよ時間もやばくなってきたので、俺は歩きだした。 多分、これ以上粘っても、大した事は教えてくれそうにない。 変な所で頑固なんだよなー。あのガキ。 いまだに「るーるー」煩い当人の声は、段々と小さくなっていった。 「るーるー……あ!ルパン!!」 「はい、悟空の負け」 「そうか、そうか。 振られたんか。ミス フラットは。可哀想になー」 口に出してそうは言ってみるものの、それがおっそろしく白々しいものだったのは否定できない。 くっついたらくっついたで面白そうだが、なんだろう。 彼女には、そういう色恋沙汰には興味がないっていうスタンスを貫いて欲しい気がするのだ。 こう、彼氏が酷いのよ!とか言ってる連中に対して、大変だねと静かに言い放つような。 そんなしゃべったこともないので、あくまでイメージだけど。 と、そんな風に考え事をしながら歩いていたら、不覚にも俺は前から走ってきた人物と衝突してしまった。 「っと、悪ぃ」 「こちらこそ……って、悟浄じゃーん!謝って損したー」 「あんだとー?」 衝突した相手はクラスの女だった。 大学の割にカリキュラムが自由にならないウチの学校では、クラスの連中はそれなりに接触が多く、仲が良い。 目の前の彼女も、その一人だ。 「あ、ねぇ。ところで悟浄って次の講義の小レポートやってきた?」 「あん?それ俺に訊くワケ?」 「だよねぇ……。あー、意味分かんないからって後回しにするんじゃなかったっ」 「ははっ!自業自得じゃねぇか!」 「るっさい!あーもう。どうしよー」 次の講義の教授は、別に怖かないんだけどネチネチしてて、面倒なおっさん。 俺はいつものことなので最早スルーされるが、コイツは確実にしつこく注意されるのだろう。 あまりに頭を抱えて唸っているので、俺は助け船を出してやることにした。 「お前、ミス フラットと仲良いじゃん。見せてもらえば良いんじゃねぇの?」 「ミス フラットって……のことでしょ? あの公明正大を金科玉条にしてる子に、そんなこと頼んだって無理に決まってるじゃない」 「んな事俺が知るかっての」 不機嫌そうに言い放つ彼女に、俺は肩を竦める。 せっかく、この俺様が助けてやろうとしたってのによー。 何で、んな怖い表情されなきゃいけないんだか。 と、そんな風に理不尽な扱いに溜息が出そうになっていると、クラスメイトは目を細めた。 「……悟浄って、のことよく話してるよね」 「あー?……そりゃ、ミス フラットが目立つからじゃん?」 それ以外に理由なんざねぇよ。 「……そう。じゃあ、嫌いってことでもないのね?」 「嫌いになるほど、しゃべってねぇもんよ」 そう言えば、軽蔑するかのような視線が向けられた。 「だったら、あんまり酷いこととか無神経なこと言わないでよね。 男子ってホント、サイテーなんだから」 「なぁんで、そうなるのよ?」 「べっつにー?ただ、妙なあだ名付けて勝手に話題にしてるのはどうかって思うだけよ」 「……んなこと言われてもねぇ」 嗚呼、面倒臭ぇ。 女って奴はどうしてこう、ワケ分かんねぇところで仲間意識働かせんだか。 お前ら、関係ねぇじゃんっていつも思うんだよなー、悟浄さんとしては。 そして、俺の心の声なんざ聞こえるはずもない女は、しかし、にじみ出る面倒臭そうな気配を敏感に察知し。 その態度がいたくお気に召さなかったようで、ありがたくもない忠告を寄越してきた。 「とにかく。はアンタのこと嫌いじゃないし、酷いことも言ってないんだから。 フェミニストだって言うんなら、もっと気を遣いなさいよね」 「なぁんで、ミス フラットが俺のこと嫌いじゃないなんつーのが分かんのよ?チャン」 「だって、嫌いな人のこと写真になんか撮る訳ないじゃない」 茶化してしまおうとしていた俺は、その一言に固まる。 誰が?いつ?どこで?何をしてたって? 「写真……?」 「あれ?悟空くんにまだもらってないの?この前渡したって言ってたんだけど」 「は?んなもん知るワケねぇっつの。 つーか、なにか?ミス フラットは勝手に俺様の写真撮ってたって?」 突然の告白に、一気に機嫌が下降するのが分かった。 別によ?撮らせてくれっつわれたんなら、別に構やしねぇのよ。 でも、隠し撮りとなったら話は別だ。 例え、自分に恋い焦がれてるような女であったとしても、んな事されたら一気に引く。ドン引き。 っつーか、それ犯罪っしょ? 「そういうのを隠し撮りっつーの、あの女分かってるワケ?」 「だから、珍しくも落ち込んでたわよ。撮るつもりなんかなかったのに撮っちゃったって。 でも、現像しないのも勿体ないから、本人にちゃんと謝って渡そうとしたんじゃない」 「いや、受け取ってねぇし」 「私に言ったって知らないわよ。でも、間違いなく悟空くんに全員分渡したって言ってたんだから」 と、その言葉にミス フラットが悟空の奴を前に呼び出していた、という事実を思い出す。 ひょっとして、それって、そーゆーことなワケなワケ? 「良い子よねー、悟空くん。 彼の分渡したら、他の人にも渡してくれるって言ってくれたらしいのよ? あたしたちの歳でも、告る子多いの分かる気がするわー。 あんたはとにかく、三蔵さんとかは渡し難いもんねぇ……って、悟浄?」 気がつけば、俺はに背を向けて歩き出していた。 向かうのは、どこぞの馬鹿猿のいる中庭だ。 「っていねぇしっ!」 が、講義がもう始まるからか、そこには見慣れたちびっこの姿はなかった。 あの野郎、そういう大事なことは言えよ!しりとりなんざ中断して! まぁ、幾ら今そう思っても、それは後の祭りという奴で。 仕方がないから、俺は今からでも講義に向かうか、と足を動かした。 完全なる無駄足に、でっかく溜め息が漏れる。 あー、もう。講義なんサボっちまうかなー。 面倒臭ぇ面倒臭ぇ。こんな天気良い日に、なんで教室に缶詰めにならなきゃなんねーんだっつー…… 「の?」 ふと、視界に閃いた人影に、動きが止まる。 それは、中庭より遙かに上の非常階段で。 遠くて、判別が難しいそれだったけれど。 見間違えるはずもない、見慣れた人影だった。 「ミス フラット?」 悟空以外にもう一人、文句を言いたい人物の登場に、思わず俺は走り出していた。 長い脚を駆使して、ガンガンと耳障りな音を立てる階段を駆け上る。 ああ、もう。何で俺こんな必死になっちゃってんだよ! っていうか、何でアイツはこんな上の方にいるんだ! 非常階段とか!馬鹿じゃねぇの、マジで! そして、心の中で盛大に罵声を上げながら、上り切ったその先に。 「うわぁ……。階段を全力疾走する物好きがいると思ったら、悟浄くんだ。 びっくりしたー」 全然驚いていなさそうな様子で、ミス フラット――がいた。 「ぜぇっ……はぁ……はぁ……」 「……大丈夫?」 「だい……じょ、ぶな……ワケ……ねぇだろ!」 「ごめん、水は持ってないんだ」 とりあえず、死にそうになっている俺と、屈んで目線を合わせるミス フラット。 その様子はあくまでも自然体で、文句を言ってやろうとここまで走ってきた自分が馬鹿馬鹿しくなった。 「ところで、どうしたの?屋上に何か用でもあったの?」 「屋上……つーか。なん、つーか……っ」 「……そんなに息切らす位なら、エレベーター使えば良かったのに」 呆れたように、という印象は受けなかったが、眉を顰めているあたりからすると、呆れられているのかもしれなかった。 そして、俺はそのことで萎えそうになる気持ちを奮い立たせ、当初の目的を果たそうと口を開く。 「俺が用あったのは、アンタだよ」 「?私?」 「そう、天才カメラマンの、アンタ」 皮肉を交えてそう言えば、思い当たる節があったのだろう、彼女は納得したように頷いた。 「ああ、分かった。あの写真のことだね?やっぱり気に入らなかった? 個人的には凄く気に入ってるんだけど」 「隠し撮りされて、気に入るわきゃねーだろ」 呑気そうなセリフに、苛立たしげにそう返した。 こっちとあっちの温度差に、俺の沸点は下がりっぱなしだ。 「ごめんなさい。気がつけば撮っちゃってて」 「そういうの、犯罪だゼ?チャン」 「いつもみたいにミス フラットで良いよ?」 「!?」 驚いた。 ……まさか、気づかれてるとは。 「あれ?まさか気がついてないとでも思ってたの?」 「や……その……」 「気付かない訳ないでしょう。あんなに分かりやすいのに」 「……悪ぃ」 「?どうして謝るの?別に私は気にしてないんだけど……。あんなの、あだ名みたいなものでしょう?」 淡々と語る彼女に、自分のペースが乱されているのを悟る。 まさか……わざとか? 「で、話は戻るんだけど。あの写真ね。気に入らなかったのなら捨てちゃっても良いよ」 「は?」 「ネガは悟空くんに渡してあるから、それも処分してくれて構わない。凄くすごく勿体ないけど」 思ってもみない展開に、目が点になる。 いや、確かにそうなれば願ったり叶ったりだし、寧ろそうしようと思ってここまで走ってきたワケなんだが。 まさか、そっちから言い出すなんて思いもしていなかった自分がいた。 「……良いのかよ?」 「仕方ないよ。世の中には肖像権ってものがあるからね。ただ、残念だけど……」 「凄くよく撮れてたから」そう言った彼女は、無表情だったが、とても悲しげに見えた。 聞けば、ミス フラットは普段、人間は撮らないのだということだった。 それは例の肖像権の問題もあるし、 あまり人とのコミュニケーションが得意ではない彼女には、中々にハードルが高いものだからだということだ。 「君たちはさ、本当に楽しそうだったから。考えるより先に身体が動いちゃったんだよ。 でも、それで気分悪くさせちゃったなら、本当にごめんね。わざとじゃなかったんだ」 淡々と、しかし誠実に謝ろうとする姿に、怒りが薄れていく。 そして、同時に。 「中でも、悟浄くんは凄く、綺麗だった。 その髪の色も瞳の色も、すごく綺麗だよね。夕日みたい」 ――私は、凄く好きだよ。 その柔らかくも、淡い笑顔に。 ミス フラットは、自分が思ってるような奴じゃないんじゃないかと、気づいたそんなある日の午後。 + + + 「何見てるの?悟浄」 「んー?いや、俺ってば今も昔も格好良いなーと」 手にしていたのは、一年以上前の写真。 彼女と俺の、出逢いを演出した一枚。 それまで、俺はきっと彼女に会ってはいても、出逢ってはいなかったのだろうと思う。 だから、彼女が気まぐれで撮ったそれに対する感謝はひとしおだ。 「それって、私が初めて悟浄のこと撮った写真だよね?まだ持ってたの?」 「そりゃ、愛しのチャンが初めてくれたもんデスから」 「……気に入らないって言ってたくせに」 「そうだっけかー?」 彼女の目からは、最初から俺はこう見えてるんだな、と思った。 それは、馬鹿みたいに幼く、馬鹿みたいに騒ぐ、鮮やかな笑みの自身の姿だった。
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